飲食業における0→1の作り方(前編)
- 2021.06.09
- 雑記

安く居抜きで入る!
これこそ飲食店出店の典型例ですね。
よく飲食店は10年後に生き残れるのは1割!
安易に出店すると、すぐ潰れますよ。とか話は聞くと思います。
でも実際には居抜き料がただくらいで、家賃が7万円、大将が一人で切り盛り、みたいなところはなかなかつぶれません。
一番の理由は圧倒的な固定費の低さですね。
300万円くらいあればスタートできます、お金借りれば簡単に0→1が作れますね。
でもそうではないよ、というのが今回の話です。
(昨日の新業態開発会議で思ったことなどなど)
※通販の0→1は全く違うアプローチになるので、今回は飲食の話です。
0→1で「新業態の飲食店」を出店するには色々なパターンがある。
①料理経験のある大将(+家族)が事業主として出店する
②料理経験はないけど、計数管理やマネジメントに長けてる人間が事業主として出店する
③飲食業を営む会社が、自社が持つ原料や既存店舗ノウハウを使いながら違うブランドとして出店する
④飲食業を営む会社が、今までとは全く違う業態のお店を出店する
⑤会社(業種関係なし)が、ノウハウを持つ人間や、やる気のある人間を雇って、その人に店を任せる
⑥会社(業種関係なし)のオーナーが趣味の延長で出店する
⑦畜産物や海産物などを育てている/取り扱っている会社がその原料を使い出店する(川下への展開)
と、こんな感じでしょうか?
他のパターンもあるよ!ということであれば教えてください。
トリゼンは?
上記の分類で行くと、我々の展開は
「⑦畜産、海産などを自社で育てている/取り扱っている会社がその原料を使い出店する(川下への展開)」(料亭博多華味鳥)
↓
「③飲食業を営む会社が、自社が持つ原料や既存店舗ノウハウをもって違うブランドとして出店する」(華善やペプチードなど)
という感じでしょうか。
そして、トリゼンダイニングがこれから取り組もうとしているのは
「④飲食業を営む会社が、今までとは全く違う業態のお店を出店する」
です。
(もちろん既存業態の出店プラスアルファです)
0→1を作る時に100を見ているかどうか
大将が一人で切り盛りする店舗は会社としては取り組めません。
(社員の独立・のれん分けなら大いに賛成です)
それは、「企業」として「事業」をする場合は、しっかりとした売上を作らないといけないからです。
この「しっかりとした売上」の基準は、最低5億円と考えてます。
売上が5億円あり、しっかりと利益が出る事業(会社)を作るのは中々できません。
規模が小さいと、固定費や業態フォローの人件費などに負けて効率が悪くなります。
(100店舗100業態を掲げているダイヤモンドダイニングという会社もありますが、我々はそこを目指しません。)
平均月商400万円の店舗であれば10店舗が基準ですね。
ちなみに5億円で利益率5%の会社を作ることができれば、毎年高級外車が買えます。
だいたいそういう会社は長続きしないと言うのが定説ですが。
どう考えるか?
会社として飲食店を経営することはギャンブルでもあると、本当にそう思います。
どこにどうやってベットするか、周りのプレーヤーはどうか、運とかの要素も絡んできますよね。
まぁよく「良いバッターでも打率3割だから」的な話はよくありますが。
やってみないと分からない!これにつきます。笑
なんだったら1勝9敗でもいいんです、大事なのは1勝が大きいこと、そして9敗が小さいことです。
考え方の基本は「挑戦すること」、そして「失敗を恐れない、咎めない(とがめない)」ことです。
その上で0→1を作り出すときに大事なことはこんな感じでしょうか。
・1人の頭で考えない・・・おおよそが自分のアイデアや得意領域を提供することにこだわって「事業」にならず、「店舗」になりがち。
・小さく始める・・・初期投資が500万~1000万程度で始めれる事業。会社の規模にもよりますが。
・1→100を考える・・・0→1に成功した場合に、1→100が見えてなければならない。
・入れ込む・・・チャレンジするジャンルに気持ちも体も入れ込まないといけません。ライバル調査など当たり前です。
・見切る・・・入れ込んだ後に難しそうであれば、見切って違うチャレンジをしましょう。
・流行りを追いかけない・・・流行りを追いかけると安定した事業規模になりません。
ポイントは色々とあると思いますが、また思いついたら追加しようかな。笑
好きな言葉
「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」リクルートの江副さんが掲げていた社訓です。
新しいことにチャレンジし続けた結果、今のリクルートがあり、ソフトバンクがあり、楽天があります。どの会社もはじめは小さな小さな小規模企業でした。特にリクルートは社内起業制度などしっかりしたルールもあり、起業文化の先駆けみたいな存在です。
我々も常にチャレンジャーとして立ち向かっていかなければなりません。
次回の後編は、具体的にどうやってジャンル選択とか出店地域選択とか他社との差別化とかをやっていくのか。
そんな話をしたいと思います。
最後に一つ思うのは、新事業、新業態、既存店舗も含めて何をやるかより、誰がやるかというのがすごく重要だということです。
既存店の味、サービス、接客、掃除などの基本動作が根本にあることは理解してほしいと思っています。
10ルールの徹底、改めて意識していきましょう!
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